実験室1 Pentium4(Willamette)をとことん味わいつくせ!

ステップ1 メモリ電圧UP

Pentium4マザーボードではメモリ電圧は2.5Vが標準。ASUSのマザーボードを選んだ動機は,当然この電圧を変更する機能が付いていると睨んだからなのに,なぜかこのマザーボードでは「よい子」の2.5V設定のみで変更できない。これでは面白くないので,可変できるよう強引に改造を実施

電圧UP

2.9Vまで電圧UPした結果,FSB120MHzまでオーバークロック耐性が向上したものの,最速のPC800設定ではここまで。これ以上のクロック動作はアクセスタイミングを緩めてPC600設定にする必要があり。PC600設定にすると格段にベンチ結果が悪くなるのでもっといいメモリが欲しい

ステップ2 CPU冷却を水冷ペルチェ方式に

オーバークロッカーの定番作業,CPUの冷却強化を実施。とはいっても,こんな水冷ユニットを自作(加工そのものは外注だけど)する人はそれほどいないだろうね,きっと。 このシステムの構成は下表のとおり

ペルチェシステム
バッファCPUに接するブロック(銅製)
ペルチェ電気を通すことにより熱移動を起こす素子だ。
定格80W品を2個並列にバッファと水冷ヘッドの間に取付
水冷ヘッドペルチェからの廃熱を冷却水へ(右画像 銅製)
循環ポンプ冷却水を循環させる(観賞魚用)
ラジエータ暖まった冷却水から放熱(RZ250用)
制御ユニットペルチェ制御用の温度計・制御計・電源

このシステムのポイントはなんといってもペルチェ素子。ノーマルの空冷ファンから水冷にしただけでは室温以下の温度を維持することは不可能であり,この素子を使うことによって初めて室温以下の温度で冷却することが可能になる。例えば,冬場だとラジエータを屋外に設置すれば,全開冷却で-10℃程度までCPUを冷却可能となる。もちろん,制御ユニットで任意の一定温度にキープさせることも可能。

ステップ3 CPU電圧UP改造

オーバークロックの壁に突き当たったら,まずはコレ(^^; マザーが本来持っている機能では1.85Vまでしか動作電圧を上げられない。おとなしく使う分にはこれで十分なんだろうけど,もう一伸びを求めて強引に改造(右画像中,可変抵抗部分)。これで2.1VまでCPU電圧をUPさせることが可能になり動作限界の自己記録を更新

CPU電圧Up

また,基本的にCPU電圧はマザーボードが勝手に判断するオートマ設定。初心者に嬉しいこの機能もオーバークロッカーには足かせとなる場合も。そこで,ディップスイッチによる手動設定ができるように改造(右画像中,ディップスイッチ部分)

ステップ4 液化炭酸ガスでCPU冷却

さらなる低温を求めてドライアイス冷却仕様へと(^^; ボンベに充填された液化炭酸ガスを大気中に放出するとガスが断熱膨張しドライアイスが生成される。これの低温(-73℃)を利用しCPUを冷却。まぁ常用できる冷却方法じゃないけど,その効果は絶大。ベンチマーク実行中でもCPU温度を-60℃付近にキープ可能。

液化炭酸ガス冷却

現時点での究極の冷却方法である「液体窒素冷却」には到達温度では及ばないものの,ボンベに充填された炭酸ガスはそのまま保管しておいても減らないというメリットがとても嬉しかったりする。液体窒素の場合,常時少しずつ蒸発してるので3日もすれば専用魔法瓶の中身は半減。勝負をかけるときは一気にやらなければならないという点が,ナマケモノの自分にはとってもつらいんだな,これが。